自然消滅しない細菌

クラミジアの代表的な症状は、排尿時の痛みや性器のかゆみなどです。こういった症状は雑菌による尿道炎でもなります。雑菌性の尿道炎は放っておいても自然治癒します。人間には免疫機能があり、それによって多少の異物は排除できるようなっているからです。痛みが出たり、かゆみが出たりするのは免疫機能が働いているからとも言えます。ところが、クラミジアという細菌は生命力が強く、通常の人間であれば自然治癒することはありません。死滅するどころか、放置しているとどんどん増殖して、尿道や尿道口にいたクラミジア菌は粘膜をたどって身体の奥まで行き渡ってしまいます。人間の身体が元々持っている常在菌ではなく、人間が防衛機能で倒すことは不可能と言っていいでしょう。性病の代表といえば梅毒ですが、これはペニシリンの発明以前、発症すればほぼ100%死ぬ病気でした。クラミジアも同様で、抗生物質を服用して細菌の増殖を阻害しない限り治癒することはありません。症状があまりないという点でも厄介な病気で、軽い痛みがある程度と甘く見て、他の人との性行為をして相手に感染させてしまう確率が非常に高いです。

放置すると

クラミジアは具体的な症状が感知しにくい病気です。男性では約50%、女性では約80%が自覚症状がないと言われています。感染の初期症状では、男性は尿道炎、女性は子宮頸管炎になります。男性は排尿で痛みがあり、女性はおりものの量が増えて白っぽい膣分泌液が出るようになります。これも軽いもので、日常的に経験するようなもので、そのため放置されがちです。もし初期症状の段階で発見できたら治療も楽に済みます。抗生物質の投与で1週間から2週間、長くても3週間あればクラミジア菌は死滅し、身体からいなくなります。通院も検査で1回、症状の確認で2回程度、再検査で1回と都合3回から4回で完治します。もし放置していると、男性は副睾丸炎や前立腺炎、女性は子宮内膜や卵管に炎症を発症してしまうでしょう。

自然と治ったケース

クラミジアが自然に治る可能性もあります。考えられるのは、他の病気で投与した抗生物質が働いてクラミジア菌が死滅したというケースです。クラミジア治療に使う抗生物質は、たとえば皮膚炎に効果のあるものがあります。皮膚のかゆみを抑えるための抗生物質がクラミジア菌も同時にやっつけたということです。歯医者の治療で使う抗生物質でも効き目が出ます。とはいっても、クラミジアの自然治癒の可能性はほとんどゼロに近いと考えましょう。