女性のクラミジア

女性のクラミジアの特徴は、自覚症状が薄いということです。ほぼ無自覚なまま病気が進行するケースが非常に多い病気です。クラミジアの細菌は独特な増殖の仕方をします。生きた細胞のなかに侵入し、細胞内で分裂して増殖し、さらに細胞を破壊して細胞の外へ拡散して、他の細胞へと侵入していきます。最も多い感染の仕方は、コンドームなしで性行為を行ったことによる性器感染です。他の性病とは違って、風呂やプール、公衆浴場などで感染することはありません。感染者と性交渉を行うと約50%の確率で感染します。潜伏期間は1週間から3週間ほどで、発症しても症状が軽いため、見過ごされがちという怖さがあります。20代前半の女性で性交経験がある人の5人から10人に1人という高い割合で感染していることが推測されています。性病のなかで、最も患者数が多いと言われています。

放置すると危険

クラミジアは自然に治ることはなく、抗生物質の投与で初めて細菌は死滅します。女性のクラミジア感染では、最初は膣内部のかゆみなどの症状が出ますが、それでもあまり気にならない程度であることが多いです。細菌はまず膣の入り口に住みつき、そこから粘膜をたどって身体の内部へ侵入していきます。無症状であることが多いので注意が必要です。当初は子宮頸管炎を引き起こしますが、この時点では約半数が症状が出ないと言われています。症状がなくても放置していると、いずれ卵管にまで細菌が侵入していきます。男性パートナーの感染が発覚するなり、何らかの身に覚えがある場合に検査を受けるべきです。症状がなくても感染していれば、すぐに治療を始めましょう。

卵管への影響

子宮の頸部からクラミジアの細菌が卵管に波及すると、卵管に癒着することがあります。女性の不妊症患者でクラミジアに陽性反応の出る人の約半数が、卵管周囲への癒着や卵管閉塞があるというのが専門の医師からの報告です。クラミジアは自覚症状がないまま、徐々に粘膜を遡っていく傾向があり、知らないうちに長い時間をかけて骨盤膣、卵管へと進行します。卵管が担っている受精卵の輸送という重要な機能への障害です。卵管炎になって下腹部に痛みを持つことで発覚することもありますが、卵管に至ってもまるっきり自覚症状がないというケースも多数報告されおり、危険です。不妊症だと思って産婦人科を受診したら、何年も前に感染したクラミジアで卵管の機能が損なわれていたことを知るという実例もあります。